長崎は坂の街として有名であり、世界三大夜景に選ばれたことでも知られています。
長崎の夜景が美しいのは長崎独特の地形に秘密があり、山々が長崎港を取り囲み、港を中心にしてすり鉢状になっているからです。
観光地として修学旅行で訪れたことがある人も多いのではないでしょうか?
反対に長崎に棚田があるということを知らない人もいるのでは?
棚田とは山の傾斜地を切り開いて作られた水田の事で、階段のように段々になっています。
米の産地として有名な新潟や長野に多く、九州では佐賀や大分、熊本などにあります。
長崎にも棚田を名前に冠した祭りがあるのをご存じですか?
祭りが行われる長崎県波佐見町の鬼木棚田は、約400枚の水田が持っています。
東京ドームでいうと約4.7個分にあたり、かなり広い面積といえるでしょう。
鬼木の棚田まつりは長崎の名物イベントとして、注目されている祭りです。
鬼木棚田ではいったいどんな祭りが行われているのか、紹介していきます。
意外!?鬼木の棚田は、日本の「棚田百選」に選ばれていた!?
長崎に棚田があるの?と疑問に思われる人も多いかと思います。
米作りに必要な広くて平らな土地が坂が多い街にあるとは想像できませんよね。
ですが、長崎と一口に言ってもいろんな場所があり、山が多いからこそ棚田を作る必要性も高かったのではないでしょうか?
棚田の風景は見ているとどこか懐かしく、日本の原風景といえるでしょう。
日本の棚田百選は環境の保全や伝統の継承などの多面的な機能を兼ね備えた棚田を守る必要性の高さを理解してもらい、整備活動などに力を入れるために優れた棚田を選んで認定したものです。
先人たちが作り上げた叡智をなくさないために、後を受け継ぐ者たちが考えていかなければならないことはたくさんあります。
伝統を風化させないためには、まずは棚田の存在を知ってもらわなければなりません。
そのために選定された日本の棚田百選であり、選ばれている棚田を望む風景はまさしく絶景といえます。
長崎県波佐見町の鬼木棚田は日本の棚田百選に選ばれたの機に、さらなる地域の活性化に力を入れるために棚田まつりを開催するようになったのです。
鬼木の棚田名物!?かかしとは
鬼木の棚田まつりは毎年9月23日頃に開催されており、メインの見どころといえばもちろん棚田です。
まつりの時期にはちょうど彼岸花が咲く時期と重なって田んぼのあぜ道を赤く染めていてとても華やかです。
棚田まつりのさらに盛り上げるのが田んぼでよく見るかかしです。
麦わら帽子をかぶった昔ながらの普通のかかしを想像するかもしれませんが、棚田まつりでは地元住民が作った一風変わったとてもユニークなかかしが約100本近く展示されます。
時事ネタのものやゆるキャラ、農作業をしているかに見える本物さながらのかかしまで、とにかく趣向を凝らして作られていて、かかしコレクションは棚田まつりに訪れた人たちを楽しませてくれます。
その他にも棚田まつりのイベントメイン会場の鬼木グラウンドでは転作作物の枝豆を収穫できたり、卵のつかみ取り販売や地元の新鮮な野菜や加工品を販売している青空農産物市場、棚田米のすくい取りや餅まきなどのいろんなイベントが開催されます。
さらにお昼には大鍋で作っただご汁と呼ばれる田舎汁が限定無料で振る舞われるなど、至れり尽くせりのお祭りです。
まとめ
鬼木棚田がある波佐見町は波佐見焼の焼き物の街として有名で、毎年ゴールデンウィーク期間中に波佐見陶器まつりが開催されています。
波佐見陶器まつりは歴史も長く、全国各地から多くの人が集まります。
有名な焼き物の街にあり、四季を通して日本の懐かしい風景を見せてくれる鬼木棚田は日本が誇る伝統をしっかりと受け継いでいます。
棚田を一望できる展望所からは、目の前一面に棚田が広がる迫力ある景色が広がります。
棚田まつりを主催している鬼木棚田協議会の公式サイトに、棚田の四季の風景や過去のユニークなかかしの画像が掲載されていますので、ぜひ参考にしてみてください。
鬼木棚田協議会公式HP
http://onigi.org/hp/