中秋節って言葉をご存じですか?
中秋の名月という言葉から秋の節分に関係するものだと予測は付くかと思いますが、聞いたことがなかったり、なじみがない人もいるでしょう。
中秋節とは中国の風習で旧暦の8月15日に月を愛でる、いわゆるお月見の日です。
中国では
中国の四大伝統祭りの1つとして祝日になっており、2018年は9月22日の土曜日が法廷祝日をされ、9月22日(土)~24日(月)は三連休とされています。
中秋節の始まりは中国の皇帝がその年の豊作を祈って、音楽を奏でて月に祈りを捧げたとも、3,000年以上昔の中国の古事で、死んで月に上ってしまった妻を偲んで庭に妻が好きだった果物を供えたことに由来しているともいわれ、やがて世間に広がって行きました。
中秋節は中国だけでなく台湾や韓国でも祝われていて、日本にも中秋の名月、十五夜として伝わりました。
長崎名物!?新地・中華街の中秋節イベント
中秋節は中国のお祭りだということがわかりましたが、では、なぜ長崎では中秋節のイベントが行われるのでしょう?
そもそもなぜ長崎に中華街があるのか、という疑問も出てきます。
中華街といえば横浜や神戸が有名ですが、日本にある中華街の中で歴史が一番古いのは長崎の中華街です。
長崎は江戸時代に日本が鎖国していた時も出島で中国やオランダなどの外国と交易が続いていました。唐人屋敷に住んでいた中国華僑の人が居住したのが長崎の新地中華街の始まりです。
日本ではお月見の時にはお団子やススキを飾りますが、中国では塩漬けしたアヒルの卵の黄身やあんこが入っている月餅を、親しい人やお世話になっている人に贈る風習があります。
また、家族団らんの日でもあり、丸い円卓を囲んで丸い食器で食事をして、スイカや梨、栗などの丸い果物を月へのお供えにします。
家族団らんの象徴である丸い月を眺めながら、家族の気持ちを1つにするという意味があります。
中国華僑の人が居住した新地中華街でも、中国の三大節句である中秋節にはイベントが行われます。
長崎県長崎市 長崎新地中華街
2018年9月24日(月)~30日(日)
17時00分~21時00分 ※提灯点灯時間 17時00分~22時00分
長崎新地中華街公式HP
http://www.nagasaki-chinatown.com/
1,000個の月に見立てた黄色い満月灯籠が灯されて新地中華街を彩り、中華街の東西南北にある四門の下には祭壇が設置されて、お供えが祀られています。
中華街の一部の店舗でオリジナルお月見セットが販売され、中華街の中の店舗を利用するとスタンプラリーのカードがもらえます。
スタンプラリーで集めるスタンプは中華街四門下の祭壇に設置されていて、全部集めるともれなく月餅がもらえます。
中華街の近くにある湊公園には、中国で縁結びの神様として有名な月下老人のオブジェが飾られ、中華グルメや中秋スイーツを楽しめる屋台も出店しています。
開催期間中にチャイナドレスを着てきた方(男女年齢問わず)に、豪華なプレゼントが用意されています。
チャイナドレスは500円でレンタルもできますし、チャイナドレスを購入するとちゃんぽんの無料券も付いてきます!
中秋節!?長崎で行われているそのほかのイベント
長崎の冬の風物詩となっているランタンフェスティバルも、中国の旧正月を祝う行事春節祭を起源としています。
新地中華街を中心に、長崎の街が約15,000個の中国の極彩色のランタン(提灯)で彩られます。
とても大きな中国のオブジェも飾られ、長崎がより一層異国情緒に満たされます。
ランタンフェスティバルでは中秋節とはまた違った色のランタンが飾られるので、見比べてみるのも面白いでしょう。
まとめ
お月見という秋を感じる日本の行事とともに、古くから中国とつながりがある長崎では中国風のお祭りも行われていて、日本にいながら雰囲気を楽しめます。
龍踊りや変面ショーなどのイベントも合わせて行われるので、秋の涼しくなった夜にチャイナドレスを着て異国のお月見を楽しんでみては?