大学を卒業し社会人として働き始めましたが、仕事の内容はあまり興味のあるものではなく、平凡でつまらない日々をダラダラ過ごしていました。
そんな時、祖父が亡くなり、続いて祖母が首の靭帯を痛めてしまい毎日の生活を送ることも大変な状況となりました。
私は、苦しむ祖母にただ寄り添うだけで、何をすれば助けになるのか分からず不甲斐ない思いをしていました。
しかし、祖母の付き添いで病院に行った時、看護師の方から「寄り添うだけでも力になるのよ」と心強い言葉を頂きました。
この時から私は、少しでも医療に関する知識があれば寄り添う時にもっと力になれるのではないか?と考えるようになりました。
このことが、つまらない日々を送っていた私が、医療の現場に携わりたいと夢を持つきっかけです。
私には、医師や看護師の資格を取得することは難しいと思い、社会人として働きながら取得できる医療関係の資格を探し、医療事務の資格を取得しようと決めました。
医療事務とはどんな仕事かな?どうすれば資格が取得できるのかな?そう思っている方の参考になれば良いなと思います。
医療事務の仕事内容の詳細が気になる!
「医療事務」と言ってどんな仕事を思い浮かべますか?
病院に行くと受付に座っている綺麗なお姉さんのイメージがないですか?
圧倒的に女性が多い仕事の感じがしますよね?
どのような仕事内容なのか、どうして医療事務には女性が多いのか、詳しくお伝えしますね。
医療事務の仕事内容
医療事務とは、病院などの医療機関で働く事務員さんの事を言います。
業務の内容は「受付・会計業務」「クラーク業務」「レセプト業務」の3つの大きな仕事を行います。
- 受付・会計業務
病院に行くと最初に診察券と保険証を渡しますね。
この時、受付にいる人が医療事務の方になります。
受付業務は、患者さんから診察券と保険証を預かり、診療申込書を書いてもらい受診科に案内したりする仕事です。
他にも初診の患者さんのカルテの作成や診察券の発行もします。
診療が終わった患者さんから医療費用を受け取ることが会計業務になります。
受付・会計業務を行う医療事務の方は、患者さんが病院で最初に会い最後に接する人です。
笑顔で丁寧な対応をしてくれる人には良い印象を持ち、また次の診察もこの病院に行こうという気持ちになることがありますよね?
病院のイメージを強く左右する仕事と言えると思います。
- クラーク業務
クラーク業務は、外来と病棟の2つに分けられますが、患者さんと医師と看護師とを橋渡しする仕事と考えてください。
受付を済ませた後の患者さんから症状を聞き取り、カルテやレントゲン・検査データの準備などを行うことが外来クラークの仕事内容になります。
病棟クラークは入院病棟の事務作業全般と考えてください。
入退院の手続きだけではなく、食事の管理・手術や検査のスケジュール管理など多岐に渡ります。
入院となると事務手続きなど分からないことが多く、患者さんもご家族も不安になることがあります。
質問を受けた時、適切な対応が求められる仕事と言えると思います。
- レセプト業務
多くの人が病院で診察を受ける時は保険証を提出しますね。
月の最初の診察で必ず提出を求められるかと思います。
これを保険診療と呼び、患者さんは診療費用を全額負担するのではなく、一部を支払うだけでよい仕組みになっています。
保険証は健康保険組合・国民健康保険組合などが交付しているため、患者さんが加入している保険組合に対して残りの診療費用を請求することになります。
この診療費用の請求の時に提出を求められる書類が「診療報酬明細書(レセプト)」と呼ばれるものになります。
レセプトには患者さんの氏名の他にも、傷病名・診療に対する処置や使用した薬に応じた診療報酬点数などが記載されます。
傷病名と処置内容や薬の種類が正しく使われているかチェックが必要となるので医療に対する知識も求められます。
病院などの医療機関は、収入の多くを健康保険組合からの診療費用で賄っているため、レセプト業務は作業の正確さを求められる大切な仕事と言えるでしょう。
どうして医療事務には女性が多いのか?
受付・会計業務という患者さんが最初に接する「病院の顔」とも呼ばれる仕事であり、笑顔など優しい対応を求められるため女性が多く就く仕事と言えます。
受付に男性がいて怖いと思われては困りますよね。
また、医療機関は全国各地にあるため、結婚後引っ越しが必要となっても求人先が見つかり易いこともありますね。
あまり体力を必要としないため、年齢を気にせずに続けることができます。
出産し育児中であっても、午前診察時間のみ・午後診察時間のみなど短時間勤務を希望することができ女性が働きやすい仕事として魅力があります。
医療事務の資格の取り方で独学はあり?
医療事務の資格はどのように取得すればよいのでしょうか?
働きながら資格取得を目指すとなると時間が限られてしまいますよね?
資格取得のための勉強方法を3つお伝えします。
実は医療事務は国家資格ではありません。
民間団体や主催学校などの認定資格、いわゆる民間資格になります。
この民間資格を受験し取得してください。
医療事務に絶対に必要な資格ではありませんが、レセプト業務など専門的な知識も必要となる仕事なので、取得しておく方が仕事内容を理解しやすいでしょう。
応募する時も有利に進めることが出来ると思います。
資格取得のための勉強方法は3つに分かれます。
- 市販のテキストで学ぶ
本屋さんの資格取得コーナーに医療事務勉強用のテキストが沢山並んでいますよ。
中を見て自分に合ったテキストで学ぶ方法です。
仕事をしながら厳しい自己管理が大切ですが、コツコツ自分のペースで勉強でき、資格取得費用を抑えることができます。
- 通信講座を利用して学ぶ
本屋さんのテキストはどれが良いか分からない人におすすめです。
通信講座の場合は、勉強のスケジュールが整っていることと、添削課題を提出し解説やアドバイスを受けることができるので勉強の意欲が保てると思います。
費用も5~6万円の講座が多いです。
- 専門学校や通学講座に通って学ぶ
仕事をしながら専門学校に通うことは難しいと思いますが、より高度な医療知識を身に付けたい人には良いかもしれません。
お仕事帰りに夜間の学校などを受講できることもあるようです。
費用も高額になるので入念な下調べが必要ですね。
私は、仕事をしながら市販のテキストを使って勉強しました。
勉強の時間は朝晩の1時間程度しかなく、忙しい時期は全く勉強をすることができないこともありました。
それでも、一度頑張って受験をしてみましたが、やはり不合格となってしまいました。
自分には厳しいかな?と思い、勉強も止めてしまいましたが、諦めることができず勉強を再開し2度目の受験で無事に合格することが出来ました。
勉強を始めてから合格までにかかった時間は他の人よりも多いと思います。
しかし、不合格であったことが、短時間でも勉強に集中するきっかけになり、諦めない強い気持ちを持つことができたのだと思います。
今は医療事務の仕事へ転職活動中です。医療現場で働く夢の実現に向けて頑張りたいと思っています。
まとめ
医療事務の仕事は決して華やかな仕事ではありませんが、医療現場の窓口であり、正確で丁寧な作業が求められる大切な仕事です。
育児中でも家庭環境に合わせて働けることは、女性にとって魅力ある仕事であることがお分かり頂けたでしょうか?
社会人から資格取得を目指すことは強い自己管理が必要ですね。
限られた時間の中でどう勉強するか計画と諦めない気持ちが大切だなと感じました。