お盆にお供えする料理は地域や宗派、家庭によって違いがありますが、基本はお盆にお迎えするご先祖様をおもてなしするものです。
料理や果物などのお供えは故人が好きだったものや懐かしい家庭の味でもてなしたいですが、マナーも押さえておきたいところです。
料理は肉や魚など殺生したものを避け、精進料理を作ります。料理を作る時の出汁や加工品にも注意しましょう。
また、ネギやニラなどの臭いが強いものも避けましょう。
ご飯、汁椀、お新香、煮物、和え物などが一般的ですが、地域によってはお餅やお団子を用意する所もあります。
夏に好まれるそうめんを準備する場合もありますので、迷った時にはお姑さんに確認するとよいでしょう。
お供えの料理は一日三度用意して、夏は食べ物が傷みやすいので、すぐに下げるようにしましょう。
料理以外にも午前と午後のおやつを準備するところもあります。
三度用意するのが難しい場合には一日一度だけでも構わないので、ルールも大切ですが無理のない程度でお供えしましょう。
お盆にお供えする果物は意味がある?
お仏壇に色とりどりの果物がお供えしてあると華やかな雰囲気になりますが、お供えする果物はどんなものがいいのか悩んでしまいますよね。
お供えする果物は丸い物が良いとされていて、夏の定番の果物であるスイカがおすすめです。
その他にはメロンやモモ、オレンジやグレープフルーツなどの丸い果物をセットにして販売しているお店もありますし、店員さんに相談してみてもいいでしょう。
丸い果物が好まれるのは丸いものは円を表し、縁につながるという考え方があるためで、古来から縁起が良いものといわれています。
そのため、丸い果物は切らずにそのままお供えするのがマナーになっています。
また、果物をお供えするのは、収穫に対する感謝の気持ちが込められていると考えられています。
お供えした食べ物はご先祖様がすぐに食べられるようにしてお供えするのが基本です。
果物は洗って皮をむいて切り分け、食べやすいようにフォークなども一緒にお仏壇にお供えしましょう。
丸い果物はそのままお供えするため、お下がりで頂く時に切り分けてから、もう一度お供えするという家庭もあります。
お盆にお供えする果物の種類でもNGってあるの?
お供えするものは常温で保存する、お仏壇にお供えをするため、日持ちするかどうかが選ぶ際の大きなポイントになります。
お供え用の果物を選ぶ際も日持ちに重点をおき、すでに熟して食べ頃のものではすぐに傷んでしまう可能性がありますので、選ぶ際には熟していないものにしましょう。
また、旬の物が喜ばれるという点も頭に入れて置くとよいでしょう。
そういった意味でバナナやイチゴはそもそも形も丸くなく、日持ちがしない上に時期も外れているため、お盆のお供えとしてはふさわしくありません。
特に夏は食べ物が傷みやすいので、お供えした後にお下がりとして頂く時に傷んでしまっていては食べられないものはあまり喜ばれません。
日持ちする点を重視する場合、生の果物ではなく、フルーツ缶詰の詰め合わせや籠盛りなら賞味期限も長く、少人数ですぐに食べるが大変な家庭には喜ばれます。
その他にも果物を盛り合わせてお供え用に準備する際には、果物の数は偶数ではなく奇数になるようにしましょう。
偶数にすると数が割り切れてしまい、縁が切れると考えられるため、奇数にするように気を付けましょう。
すでにお店で販売されている盛り合わせや果物籠は奇数になっていますが、自分で選んで作る場合に注意してください。
まとめ
お盆のお供えは故人とそのご家族に喜んでもらえるものを選ぶ気遣いが大切です。
故人が好きだったものやご家族が食べやすいようなものにすると喜ばれます。
また、旬の食べ物は旬に食べてこそおいしいものです。
お盆の時期には夏を感じられる果物を選んで、日本の夏を感じながら故人の思い出話をすると良いご供養になるのではないでしょうか?